低用量ピルは、重い生理や痛みのある生理を軽減するのに有効な方法です。
しかし、他の薬にも副作用があるように、ピルにもいくつかリスクがあるため、正しい知識を持ち使用の判断することが必要です。
この記事では低用量ピルを服用することのメリット・デメリットに加え、服用する際の注意点なども紹介していきます。
低用量ピルのメリット
ヤーズやヤスミンなどの低用量ピルをご存知でしょうか?
これらの低用量ピルの一般的な使用方法は、避妊や重い生理や痛みを緩和することですが、その効果はそれだけではありません。以下のようなメリットがあります。
・生理が規則正しくなる
・生理が軽くなる
・生理痛が軽くなる
・ニキビに効く
・更年期障害の症状が軽くなる
また、これらのメリットに加えて一部のがんのリスクが下がる効果も発表されています。
日本産科婦人科医会によると、以下のように示されています。
表1 OC服用に伴う副効用 | 発生頻度 |
貧 血 良性乳房疾患 骨盤内感染症 子宮外妊娠 良性卵巣嚢腫 子宮体癌 卵 巣 癌 | ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ |
表1)日本産婦人科医会,第1章低用量経口避妊薬(OC)とは(一般的有効性及び安全性),表5 OC服用に伴う副効用,2023.3.15
このことから、ピルには避妊や重い生理や痛みを緩和すること以外にも、私たちにとってたくさんのメリットをもたらしてくれることが分かります。
低用量ピルのデメリット
ここまで、低用量ピルの効果についてご紹介してきました。しかし、低用量ピルを使用することは私たちにとって良いことばかりなのでしょうか?
低用量ピルは健康的な女性が使用する場合、安全性は高いと考えられていますが、どのような種類の薬でも服用に伴うリスクは存在します。
低用量ピル服用に伴う一般的な副作用として、悪心、嘔吐、頭痛、不正性器出血などが指摘されています。
また、低用量ピル服用による重大副作用には、静脈血栓塞栓症、脳卒中、心疾患、子宮頸がんなどが含まれます。
発生頻度がかなり多いという訳ではありませんが、服用している人の体質や罹患している病気などによってはこれらの副作用が起こる可能性が高まります。
最近では、オンライン錠剤処方サービスが流行っています。素早く、しかも低額でピルを入手できるということで人気が出ています。
しかし、ウェブ検索やアプリを使ったサービスでは、一般的な情報を得ることができても、正しい服用量や起こりうる副作用や薬物相互作用を判断することには十分でないことがあるため、医師からの専門的な評価を受けることが必要です。
また、望ましくない合併症や薬物相互作用を避けるために、服用中の他の薬も医師に確認してもらうことが重要です。
低用量ピルを服用する際の注意点
もしも低用量ピルを服用することになったら、医師の指示に従い、処方された通りに正確に服用することが重要です。
低用量ピルを服用している間は、毎日同じ時間にピルを服用する必要があります。
飲み忘れた等のトラブルがあった場合は、低用量ピルの種類や飲み忘れた回数などによって対処法が異なりますので、担当の医師に確認するようにしてください。
また、低用量ピルによる副作用が強い場合や生理痛の症状が改善しない場合には、医師に相談することが大切です。
私は生理痛軽減を目的に低用量ピルを服用していますが、自分に合った薬を見つけるまでに3つの薬を試しました。自分に合わない薬だと、副作用によって生理痛+αの苦痛を感じてしまうので、低用量ピルを服用し始めて体調の変化があったという方は積極的に相談してみてくださいね。
さらに、他の薬やサプリメントを服用する場合は、低用量ピルと相互作用する可能性があるため、服用前に必ず医師に確認しておきましょう。
低用量ピルをうまく使って快適に暮らそう
この記事では、低用量ピルのメリット・デメリット、使用する際の注意点などをご紹介しました。
低用量ピルは避妊や生理痛を軽減させる目的で使用され、女性にとって必要不可欠なものとなってきました。
しかし、他の薬と同様にリスクが伴うため、使用には慎重になることが必要です。
不安なことや疑問なことは積極的に担当医に尋ね、うまく低用量ピルと付き合っていけたらいいですね。