愛着障害の克服：本当に「良い」心理カウンセラーの役割とおすすめの見分け方とは？

こんにちは、心理カウンセラーちえです。

愛着障害を克服するために、心理カウンセリングを探している方も多いでしょう。しかし、一言で「カウンセラー」といっても、その役割や関わり方は様々です。

私自身、愛着障害を抱えていた時期に複数の心理カウンセリングを経験し、その後カウンセラーとして活動する中で、「本当に効果のあるカウンセリング」とは何かを深く考えるようになりました。

この記事では、愛着障害の克服において、カウンセラーが担うべき本来の役割について、具体的に、そして分かりやすい例を交えてお話しします。

カウンセラーは「梯子（はしご）」：壁の向こう側を見るための道具

愛着障害の克服とは、「自分自身の過去の傷や、見ないふりをしてきた本当の感情」を直視し、それらを癒す作業です。これを「高い壁の向こう側を見る」と例えてみましょう。

私たちが乗り越えるべき壁の向こう側には、主に以下のようなものがあります。

本来、心理カウンセラーとは、この高い壁を安全に、そして確実に乗り越えるための「梯子」のような役割をする道具のような存在です。

クライエントであるあなたは、自分の力で壁をよじ登って向こう側を見ることもできるかもしれません。しかし、その作業は危険で、途中で落下して新たな傷を負うリスクもあります。

良いカウンセラーの役割は、あなたが安全に壁を登れるように、しっかりと支えとなる「梯子」を提供し、一歩一歩のぼるのを助け、向こう側をあなたと一緒に、あなたの視点で確認することなのです。

一方で、愛着の克服を遠ざけてしまう、良くないカウンセラーの代表的な例があります。

それは、一方的にクライエントの状況や悩みの原因を分析し、その結果だけを教えようとする人です。

これは例えるなら、あなたが壁の前に立っているのに、「私には向こう側が見えていますよ。あなたの悩みの原因は○○です」と、向こう側の状況を一方的に話してくる人のようなものです。

確かに、その分析は正しいかもしれません。頭では「なるほど、これが原因なのか」と、自分を知ることはできます。しかし、あなたは「自分の目」で向こう側を見ていません。

すると、以下のような問題が起こります。

真に良いカウンセラーは、クライエントに寄り添い、「一緒に壁の向こう側を見て、一緒に分析していく」という姿勢を崩しません。

重要なのは、「あなた自身が自分の過去や感情を腑に落ちる形で理解し、受け止めること」です。それをサポートしてくれるのが、最高のカウンセラーなのです。

では、どうすれば自分に合った「良い梯子」を見つけられるでしょうか？

最も確実な方法は、一度その人と「話してみる」ことです。

同じ視点で見てくれるか：あなたの気持ちや価値観を尊重し、「あなたの世界」を一緒に覗こうとしてくれているか。
あなたの気持ちに耳を傾けてくれるか：一方的な分析ではなく、あなたの言葉の裏にある感情や痛みに、真摯に耳を傾けてくれる姿勢があるか。
共感と理解の姿勢：人は、自分の経験していないことを完全に理解するのは難しいものです。だからこそ、カウンセラーが同じような経験をしているか、または経験をしていなくても理解しようとする深い姿勢があるかが、非常に重要な判断基準になります。

あなたにとって「この人なら安心して背中を預けられる」と感じられるカウンセラーを見つけることが、愛着の克服への一番の近道です。