「母親」になるのが怖い。—日本特有の「母子セット化」と、私が私であり続けるための戦い

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こんにちは、心理カウンセラーちえです。

最近、SNSなどで「お母さんの生きづらさ」について発信されることが増えました。少しずつ理解が広まっていると感じる一方で、私たちの根底には、まだ重く苦しい「ある価値観」が根付いているように感じます。

それは、「母と子はセットである」という見えない同調圧力です。

今日は、まだ母ではない私自身の正直な葛藤と、カウンセラーとしての視点から、日本の親子関係に潜む「自分を見失うリスク」についてお話ししたいと思います。

「〇〇ちゃんのママ」という名前の檻

私は現在、結婚もしていませんし、子どももいません。

「いつかは子どもが欲しい」と願う反面、どうしても拭えない恐怖が一つあります。

それは、「子どもを持つことで、私という人間が消えてしまうのではないか」という不安です。

  • 街に出れば「〇〇ちゃんのママ」と呼ばれる。
  • 夫からも「ママ」と呼ばれる。
  • 私が何が好きで、何を考えているかより、「良い母親かどうか」でジャッジされる。

私は私でありたい。「母親」というのは私の人生における一つの「役割」であって、私の「すべて」ではないはずです

理想論かもしれません。でも、自分を大切にするために、個人の尊厳を認めてくれない社会の空気と戦わなければならない……そう考えると、100%の自信を持って「子どもが欲しい」と言い切れない自分がいるのです。

子どもを「自分の分身」にしてしまう心理

なぜ、日本ではこれほどまでに母子が「セット」で見られてしまうのでしょうか。そこには、母親側が陥りやすい「分身の心理」が関係しています。

社会からの「ちゃんとしなさい」という無言のプレッシャーにさらされると、お母さんたちは自分を守るために、無意識にこう思うようになります。

「周りから『ダメな親だ』と思われたくない」

「子どもが『可哀想な子』だと言われないようにしなきゃ」

こうして、子どもは一人の人間ではなく、「母親としての自分の評価を決める作品(分身)」になってしまいます。

その結果、何が起きるのか?

  • 過干渉・過保護: 失敗させないように先回りし、子どもの人生をコントロールしてしまう。
  • 境界線の喪失: 子どもの悲しみを自分のことのように抱え込み、共に倒れてしまう。

これは「愛着的な結びつき」とは似て非なるもの。

本来、健康な愛着とは、「別々の人間だけど、信頼で繋がっている」状態です。しかし、今の日本では「同化すること」が美徳とされがちなのです。

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私がカウンセラーとしてお伝えしたいのは、「自分の人生を生きることは、身勝手ではない」ということです。

お母さんが「私」という個人の時間を楽しみ、一人の人間として輝いている姿を見せること。それこそが、子どもにとって「大人になるって楽しそう!」と思える最高のギフトになります。

「母」という役割の仮面を脱いで、ただの「私」に戻る時間。

それが許されないと感じるなら、それはあなたのせいではなく、社会や環境の歪みかもしれません。

あなたが「私」をあきらめないこと。

それが、巡り巡って、愛着の連鎖を断ち切り、健康な親子関係を築く第一歩になります。

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