「すべき思考」の治し方。心を自由にさせよう。

心理
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社会に出ると目には見えない「正解」や「常識」がいくつかありますよね。これらのルールは良好な人間関係を築く上で必要なことがあります。

しかしそれが行き過ぎた場合、互いを監視し合い、制限することによって生きづらさを感じる人も出てくるのも事実です。

本記事では、私たちが陥りがちな「すべき思考」をやめ、「したいことに向き合って自由に生きる」ためにできることをご紹介します。

最後には、私が実践して効果絶大だった方法をご紹介しますのでお楽しみに!

すべき思考とは

私たちの多くは、「すべき思考」に強くとらわれています。

この思考は、自分はどう振る舞うべきか、どう考えるべきか」という一定の基準に沿って生きる必要があると考え、①他人や自分自身から承認を得るために、その基準を満たすように②自分にプレッシャーをかけるという2つの要素で構成されています。

このような「すべき思考」をする人たちは、自分の思考や感情をコントロールし、潜在的に恥ずかしい状況を回避し、周囲の人々を喜ばせる行動をすることが多いです。

しかし反対に、家族など心を許した存在に対しては、自分の「すべき思考」を押しつけてしまうことがあります。

すべき思考の人の特徴4選

ではどんな人がこの「すべき思考」に陥りやすいのでしょうか?

代表的な特徴を4つご紹介します。

常にネガティブ思考

すべき思考の人は、ネガティブ思考であることが多いです。

上でも説明したように、すべき思考の人は「自分はどう振る舞うべきか、どう考えるべきかという一定の基準に沿って生きる必要がある」と考えるため、一般的に成功とされることを成し遂げたときにも、自分が基準から外れていないかどうかばかり気にしています。

これは、なにをしても自分にOKを出せない状態=ネガティブ思考と言えます。

他人の意見に左右されやすい

ネガティブ思考の人は、他人の意見に左右されやすいです。

例えば結婚に関して「友人たちは家族を持っているから、自分も結婚しなければならないのではないか」と考える人もいます。

また、「家族が○○しろというから」と、家族の言いなりになってしまうことも少なくありません。

周りの人たちが行動することにストレスを感じ、自分自身を追い詰めてしまうこともあるようです。

社会的義務感を感じやすい

「すべき思考」の人たちは、他の人よりも劣っているように感じることがあります。

そのような思考から社会的義務感が生じてくる場合もあるでしょう。自分自身は自由な時間を持ちたいけれども、「家族は仕事をしているんだから家にいるべきだ」と自己制限してストレスを感じてしまいます。

物事を完璧化する

仕事やプライベートなど、あらゆる面で物事を完璧にしようとする思考がストレスを生み出すことがあります。このような場合、行動する前に計画するなどのするべきことをたくさん作ってしまうことで、やる気を喪失してしまいます。

すべき思考を治すとどんないいことが起きるのか

すべき思考の人にどんな特徴があるかを見てきました。どれも自分を責め、生きづらさを感じる原因になりうるものばかりでしたよね。

では、すべき思考を辞めると、どんな未来が待っているのでしょうか?

自分自身が今やっていることに集中できる

「すべき思考」をやめると、「自分が本当にやりたいこと」にフォーカスすることができます

今まで以上に自分自身がやっていることに集中し、楽しむことができます。

プレッシャーを感じなくなる

「すべき思考」は、それだけで自らにプレッシャーを感じさせます。すべき思考が根付いている人は周囲からプレッシャーを感じていると思っているかもしれませんが、プレッシャーを作り出しているのはあなた自身なのです。

「すべき思考」をやめることで、あなたはよりリラックスした状態になり、ストレスの軽減につながります。

自己評価の向上

「すべき思考」では常に達成していない目標を考えてしまうため、常に否定的な考え方をしてしまいます。

それに対して、「すべき思考」をやめれば、すでにできていることに注目することができるようになるため、自己評価が向上する可能性があります。

新しい経験を得られる

「すべき思考」は無意識にあなたの行動を制限します。「すべき思考」を放棄することで、新しい経験やアイデアを取り入れることができるため、自分を自由にすることができます。

現状に満足せず、新しい価値を生み出すためには、慣れ親しんだ考え方や習慣を捨て、新しい試みに取り組むことが必要です。

このように自分の知らない世界に立ち向かうためには、自らの視野を広げることが必要です。

成功する可能性が高まる

最後に、重要なことは成功する可能性が高まるということです。

それは、自信を持ち、ポジティブな思考をすることができるようになるからです。これは人生のどの局面でも重要なことであり、「すべき思考」をやめることで、やわらかい考え方ができるようになるため、あなたの人生が豊かになるのではないでしょうか。

すべき思考の治し方とは?

言葉を変える

「すべき」という強制的な言葉を使わずに、「したい」という積極的な言葉を使うことが大切です。このような言葉遣いは、相手に優しさや尊重を示し、コミュニケーションを円滑にするのに役立ちます。

例えば、ほかの人に対してもこのような言葉に注意して会話することで、自分が自由意志で行動することを強調し、相手に対してポジティブな印象を与えることができます。

このような言葉を使うことで、あなた自身がネガティブな考え方に陥ることを避け、前向きに物事を考えることができるようになります。

さらに、相手にとっても好意を持たれることが多く、交渉や協力に繋がることもあります。

目標を見直す

目標設定において大切なのは、自己の意志や願望に基づいた目標設定を行うことであり、他人や社会の期待に基づいて目標を立てることは避けたほうがよいです。もし自分自身ではなく他人や社会から与えられた目標であれば、それが 「すべき思考」 につながっている可能性があります。

このような思考に陥ると、目標を達成することが義務であり、楽しさや自己成長といった目標達成のプロセスや自分自身の成長を楽しめなくなってしまいます

上の 「すべき思考」の人の特徴の他人の意見に左右されやすいの項目で紹介した、結婚についての例のように、親や社会からの期待に苦しんでいる人は少なくないでしょう。

こんな時は一度、自分の心に「私は本当はどうしたいのか?」を聞いてみましょう。

目標設定においては、自分自身が追求したい、もっと知りたい、もっとできるようになりたいというような自分自身の意志や願望を中心に据え、それに向かって努力することが大切です。

自分自身の意志や願望に基づいた目標設定を行うことで、自分自身のやるべきこと、やりたいこと、そして得意なことといった自分自身の特性を直接的に活かして成長を促すことができます。

さらに、自己が目標に向かって努力している姿を見ることで自信につながり、目標に向かって前進することができるようになります。

優先順位を決める

多くの場合、「すべき思考」は多忙さやプレッシャーから生じます。そこで、優先順位を決めることで、多忙さやプレッシャーから生じる「すべき思考」を軽減することができます。

優先順位を決める際には、「緊急度」と「重要度」をバランスよく考慮することが重要です。緊急であるからといって、必ずしも重要であるわけではありません。

重要であっても緊急でない場合は、後回しにすることができます。

このように、優先順位を決めることで、ストレスやプレッシャーを軽減し余裕のある生活を実現することができます。

自己肯定感を高める

「すべき思考」は、自分自身に対して否定的な思い込みに基づいて生じることが多いです。

自己肯定感を高めるために、自分の良い面や成果を意識することが重要です。

また、ヨガやマインドフルネスなどのリラクゼーション技法を取り入れたり、カウンセリングに参加することも有効です。

現在公式ラインまたは予約フォームから1か月5名様限定で無料30分相談体験を受け付けていますので、ご希望の方はぜひお申込みください。

自己許可を与える

「すべき思考」は、自分自身に対して厳しい要求や規制から生じる場合が多いです。

そのため、自己許可を与えることが効果的です。

例えば、「今日はランチから帰ってきてから読書して休んでから、仕事を再開する」と決めて、ストレスフリーな時間管理を実践することが大切です。

すべき思考を周囲に強制したくなった時は…

私も元々「すべき思考」が強く、自分で自分を苦しめている感覚はあったものの、改善することは簡単ではありませんでした。

自分だけならまだ良かったのかもしれませんが、近い存在の家族や友人にまで「~すべき」という言葉を使ったり、価値観を強要したりしていました。

そんな私が試したのが、上で紹介した「~すべき」という言葉を意識的に使わないようにしていくこと、そして、人に強要したくなった時には、「その人を判断しないようにする」ということです。

相手の取扱説明書を作る

相手にルールを当てはめてしまう過程には、当てはめる前にその人がルールから逸脱しているかを判断する必要がありますよね。

心理カウンセラーちえ
心理カウンセラーちえ

私は、相手の行動や考え方を良い悪いで判断しないために、取扱説明書を作ることにしました。

取扱説明書は、製品の使い方や注意点などを説明するもので、相手が製品を正しく使用できるようにするためのものです。例えば、冷蔵庫の取扱説明書では、冷蔵庫の使い方や注意点、安全上の注意点などが説明されていますよね。

その中には、「冷蔵庫は重たいから良くない」とか、「10年すると劣化する可能性があるので良くない」とは書いてありません。

「重たい」から「動かすときには注意して」、「劣化するから新製品の購入を検討して」など、対処法が記載してありますよね。

このように、製品の取扱説明書と同じ感覚で、「すべき思考」を強制したくなった人の取扱説明書を作るのです。

例えば…

言うことを聞かない妹にイライラしているAさん

「すべき思考」の場合 

・私は部屋をきれいに使っているのに。家族も片づけをして家をきれいに保つべきだ。
・私は姉としてしっかりしようとしているのに、妹は甘えて自立していない。もっと自分で何でもするべきだ。

「取扱説明書」を作った場合

・妹は片づけをせずに、部屋を汚くする傾向がある。もっと片づけをするように伝える必要があるな。
・妹は姉がいる安心感で甘えがち。いろいろなことを任せて自立してもらおう。

両者の違いは何でしょうか?

取扱説明書は、妹の状況を客観的にみているだけで、良い・悪いを判断していませんよね。

そして、妹の状況から対処法を考えることができます

このように、ルールに縛られず、その人自身を見ることができるようになるのです。ぜひ、お試しください!

すべき思考はあなたを辛くさせる

この記事では、「すべき思考」に陥っている人がより自由に生きるために、実践できる方法をご紹介しました。

これまで自分を縛り、苦しくさせてきた「すべき思考」をやめ、より自由な生き方を見つけていきましょう。

また、周囲の人に対しても、「すべき思考」を押し付けないために、ぜひ取扱説明書の作成を実践してみてください!

自由な生き方を手に入れるために、今日から実践していきましょう。