「あなたのやりたいことをやっていいんだよ。」
そう言われて、戸惑ってしまったことはありませんか？
「やりたいことが分からない」「何を選べば正解か分からない」——
そんな気持ちを抱く人は、とても多いのです。
それもそのはず。
これまでの人生の多くを「やらなきゃ」で生きてきた人にとって、
“やりたい”という感覚は簡単には出てきません。
周りの期待に応えようと頑張り続けてきた人ほど、
「正しい選択」をすることを重視してしまい、
自分の心の声を置き去りにしてしまうのです。
自分を大切にするということは、
「好きなものを我慢しないこと」や「自分を甘やかすこと」ではありません。
本当の意味で自分を大切にするとは、
“自分の本当の欲求”を知ること。
何を望み、何に傷つき、何を求めているのか——
自分の内側の声を丁寧に聴くことです。
私たちは、幼いころから「こうすべき」「これが正しい」と
教え込まれてきました。
その結果、“感じる”よりも“考える”ことを優先するようになり、
気づけば自分の感情を感じ取る力が鈍くなってしまったのです。
もし今、「やりたいことが分からない」と感じているなら、
焦らなくて大丈夫です。
まずは、日常の中で自分の心がどんなときに動くのかに
気づく練習から始めてみましょう。
たとえば——
・何をしているときにホッとする？
・どんな言葉をかけられると嬉しい？
・どんな瞬間に胸がざわつく？
こうした小さな“感じる”を積み重ねていくことで、
少しずつ“やりたい”が輪郭を持ちはじめます。
「やらなきゃ」で動く人生は、いつもどこか苦しく、
他人の基準で自分を測り続ける生き方です。
けれど、「やりたい」で動く人生は、
たとえうまくいかなくても、自分の足で歩いている実感があります。
その一歩は、
「自分の感情を感じ取ること」から始まります。
今日から少しずつ、“やりたい”を取り戻していきましょう。
愛着障害とのつながり
実は、「やりたいことが分からない」という悩みの根には、
愛着の不安が隠れていることも少なくありません。
幼少期に「我慢することが当たり前」だった人は、
自分の欲求よりも他人の気持ちを優先するクセが染みついています。
その結果、“感じる力”を閉ざしたまま大人になってしまうのです。
だからこそ、やりたいことが見つからないのは
「意志が弱いから」でも「怠けているから」でもありません。
心の奥で、まだ“安心して自分を出せる”感覚が育っていないだけなんです。
カウンセリングでは、
あなたが押し込めてきた感情や本音を少しずつ解きほぐし、
「自分の内側とつながる感覚」を取り戻すサポートを行っています。
やらなきゃ、頑張らなきゃで生きてきた人ほど、
誰かと一緒に「感じる練習」をすることで、
自分の心の輪郭が少しずつ見えてきます。
「自分の“やりたい”を見つけたい」
「もっと自分らしく生きたい」
そんな思いが芽生えたときが、変化のはじまりです。
一人で抱えず、あなたのペースで進んでいきましょう。
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