愛着障害さんから聞かれることの多かった、私自身の「愛着障害克服の過程」について丁寧にまとめました。
愛着障害の克服経験談を、ここまで詳しく書いたものはないと思います。
愛着障害の克服が難しいとされる理由
愛着障害は、愛着を再形成することによって克服することができます。
しかし、赤ん坊のようにまっさらな状態からの愛着形成とは違い、大人になってからの愛着の再形成は、簡単にはうまくいかないことが多いです。
上の図にあるように、愛着障害の方の愛着形成は大きく分けて6つの段階を経て完成します。左から右に進んでいきますが、進んだと思ったら後退しての繰り返しになることがほとんどです。
私自身も、1歩進んでは1、2歩下がるというように、4回以上の挫折を経験しました。
しかし今思えば、そんな挫折経験が愛着を形成していくヒントになっていたと感じています。
挑戦したからこその挫折だったのです。当時の私は、なかなか良くならない現状に何度諦めようと思ったか分かりません。それでも振り返ると、確実に前に進んでいたと思います。
ここから先は、恐れ・回避型愛着障害だった私の愛着形成の段階と期間、その時の感情や考えについて、詳細に解説しています。
恐れ・回避型は不安型と回避型の両方の特徴を併せ持った混合タイプですので、不安型の方も回避型の方も共感していただける部分があると思います。
私の愛着形成の過程が愛着障害克服の参考になれば幸いです。
心理カウンセラーちえの愛着形成過程
段階 | 期間 | 思い・気持ち/実践した克服法 |
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自責&自己防衛 | ~社会人2年目 | 親(母親)に従うことが当たり前で自分の軸がない、自分への不信感 ・母を守らないといけない。父は敵。母の言うことは正しい。勉強をしないと幸せになれない。どんな時も他人を優先しないと。我慢しないと。自分の気持ちが分からない。 ・我慢して生きてきたのにどうして誰も認めてくれないの。生きづらい。私はいつも一人だ。誰も理解してくれない。私は人とは何かが違うんだろう。こんなに努力しているのに、どうしてなりたい自分になれないんだろう。 ・自分の危うさ(認めてもらうための行動、衝動性→人より上に立とうとする、正しさの証明、二面性)について怖さを感じていた。感情的になった自分がどんなことをしてしまうのかハラハラしていた。 (この時期の生きづらさについては「愛着障害さんが生きづらさを解消する方法」 の第1章でまとめています) 無料の関連記事はこちら↓ ・人と比べたいわけじゃない ・私って性格悪い。と感じたこと ・私は何のために生きてるの? ・次から次に嫌いな人が現れるのはどうして? ・発達障害だと思っていた私の勘違い ・どうして私は愛されないんだろう ・自分のことが嫌いだった |