愛着障害の試し行動とは?克服するために知っておきたいこと

心理
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「試し行動」という言葉を聞いたことがありますか?

愛着障害は、過去のトラウマや不安定な養育環境によって引き起こされる障害ですが、愛着障害による試し行動とは具体的にどのようなものなのでしょうか?

この記事では、愛着障害による試し行動の行動パターンやその背景について説明し、試し行動を克服するために必要なことについてもご紹介していきます。

試し行動とは

試し行動とは、他者に対して安定した愛情や信頼を持てないために、他者が自分を本当に愛し、信頼してくれるのかを確かめるために行われるものです。

では、試し行動とは具体的にどんなもので、試し行動をしてしまう原因とは何なのでしょうか?

試し行動の例

子供の試し行動には「ものを投げる」「大きな声で泣く」「叱られながらも同じ行動を繰り返す」など、親や周囲の気を引こうと分かりやすく行動していることが特徴です。

しかし、これが大人の試し行動になると少しわかりにくくなります。

自分に興味を示してほしい相手(両親や恋人など)に対して、例えば「わざと関心を示さない」「わざと疑わしい行動をとる」「わざと連絡を取らない」などです。

試し行動の原因

大人になってからも試し行動をしてしまう原因は、幼いころに両親からの愛情を十分に受けられなかったことだと言われています。

幼いころに安定した愛情を受けられないと、他者が自分を本当に愛し、信頼してくれるのかを疑いながら過ごすことになります。試し行動をして愛情を推し量ることで、本人は安心できるのです。

このように、幼少期の養育環境が試し行動には大きく影響しており、試し行動の原因の一つになっているのです。

愛着障害とは

愛着障害とは、養育者との心理的な結びつきが上手く作れないことが原因で、対人関係などのトラブルが生じる状態のことを表します。

子供の時だけでなく大人になってからも、心身の不調や対人関係の困難、生きずらさとなってその人を苦しめ続けます。

幼い頃に両親から十分な愛情や支援を受けられなかったため、他の人に対して不信感を抱きやすくなります

愛着障害の人は「人は信じられない」という思い込みを持つことが多く、自分自身を守るために他人との距離を取るのです。近しい関係性の人に対して、信じられない気持ちが大きくなると「見捨てられはしないだろうか」という不安=「見捨てられ不安」を感じるようになります

この見捨てられ不安から、相手の愛情を推し量る行為の代表的な例が「試し行動」です。

愛着障害による試し行動が引き起こす影響

愛着障害の方は、見捨てられ不安によって試し行動をしてしまうことがあります。

頻度や程度はその人の不安の大きさによって異なりますが「試し行動」をすることによって、多方面に悪影響を及ぼすことは避けられません。

では、どのような悪影響があるのでしょうか。

人への不信感が消えない

試し行動は人への不信感から始まる行動です。

試し行動をやめられない女性とその恋人を例に説明します。

女性は恋人のA君と遠距離恋愛中です。女性は毎日A君との連絡を楽しみにしていましたが、A君は仕事の忙しさを理由に連絡をしてくれない日が増えました。

女性はさみしさを感じ、自分がされたようにA君から連絡が来ても返信せずに放置することにしました。普段はすぐに返信する女性が返信してくれないことに心配したA君は、仕事の合間を縫って電話を掛けました。

女性はA君が自分を心配してくれた行動に愛情を感じ、安心することができたのです。

この例は一見、カップルが愛情を確かめ合うことができたいい機会のように思えます。

しかし、女性が安心できたのはきっとこの時だけです。女性はこれからも相手からの愛情が足りていないと感じたときに、自分に興味を引かせるように行動するでしょう。

女性の心の中は安心したい、満たされたという気持ちでいっぱいなのです。

人間関係の悪化

上の女性の例で、「女性はA君に対して”わざと”連絡を取らなかった」点に注目してみましょう。女性は自身の「さみしい」という感情だけで自己中心的な行動を起こしています。

女性を心配し、連絡をしてくれたA君はこのことを知ったときにどう思うでしょうか?寂しい思いをした彼女を「愛おしい」と思うのか、それとも「仕事が忙しいのに心配させないでよ…」と思うのか。

どちらにせよ、女性のこのような試し行動が何度も続くと、された側は気分は良くないですよね。試し行動を続けるということは、「あなたのことを信用していません」と言っているようなものです。

試し行動が原因で関係性が悪化してしまうのは避けたいものです。

自己肯定感の低下

女性の例のように、試し行動とは知らないものの、意図的に興味を引かせる行動をしてしまう人がいます。

このような人は自分を客観的に見たときに、相手にしている行為に対して罪悪感を感じることがあります。

その罪悪感の正体は、相手の好意をないがしろにしていることや自己中心的な自分への感情です。

自分の「愛されていたい」という欲求のために相手を利用しているともとれる試し行動は、試し行動をする本人の自己肯定感を下げ、自信を失わせます。

愛着障害による試し行動克服のための方法

ここまで試し行動による影響についてご紹介しました。

ここからは実際に試し行動を克服するためにはどんなことが必要なのかをご紹介していきます。

自己理解を深める

試し行動は「自分に対しての愛情を推し量ること」が目的です。この考えの中心は自分自身だということに気づかなくてはいけません。

試し行動は、愛着障害との関係性が大きく、幼少期の不安定な愛情が原因になっていることが多いです。

まずはなぜ、あなたが「試し行動」をしてしまっているのか、何を目的にしているのかを知っていきましょう。そして、試し行動をしてしまった自分について認めていきましょう。

自信の行動について振り返る際には、自分自身について責めすぎないことが重要です。

試し行動によってどんなことが起こっているのか知る

上の「試し行動が引き起こす影響」でご紹介した内容を、あなた自身に置き換えてみてください。当てはまるものはありましたか?

あなたが試し行動をすることで自身や周囲の人にどんな悪影響を与えているのかを書き出してみましょう。たくさんは出てこないかもしれませんが、試し行動をやめる必要性は見つけられたのではないでしょうか?

プロのサポートを受ける

試し行動の元となるのが、ほとんどの場合「愛着障害」です。試し行動だけをなくそうとすると難しいかもしれませんが、原因となるものを改善していくことで試し行動も徐々に克服できます。

「愛着障害」は、幼少期の養育環境が不安定であったことから大人になってから人間関係などにおいて苦労することになってしまいます。

愛着障害の治療法とは?

愛着障害の治療方法は「心と体で改めて愛情を学んでいくこと」です。そのためには、愛着障害の方の周囲の環境が愛に溢れていなければなりません

愛着障害の方は「愛情は自分が素敵な人間だからこそもらえるもの」と誤解していることが多いです。つまり、愛情とは条件付きであるということです。しかし、本来の愛とは無条件で、どんな自分も認めてもらえるものなのです。

この思い込みを変えていくためには、愛について教えてくれる存在が必要です。あなたの周囲にいれば頼ることも必要ですが、友人や恋人関係で対等に、そして冷静に愛を学ぶことは難しいでしょう。なぜかというと、あなたが愛が不足している原因やどのように愛を学んでいけばよいかという知識が十分であるとは言えないからです。

そこでお勧めしたいのが心理カウンセラーなどのプロのサポートを受けることです。心理カウンセラーであれば、愛着障害について理解があり、踏み込みすぎず客観的な視点でサポートすることができます。

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愛着障害による試し行動を克服して幸せな人生を

この記事では、愛着障害による見捨てられ不安から試し行動をしてしまう人の原因や克服法をご紹介しました。

愛着障害を自身で克服することはかなり難しいと言われています。しかし、周囲の人やプロのサポートを受けることによってより効率的に克服することができます。

試し行動で苦しんでいる人はぜひ、参考にしてみてくださいね。

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