ひとりでいるとラク。
でも、本当は誰かと深くつながりたい。
これは、私がずっと心の中で抱えていた矛盾でした。
私は、いわゆる「恐れ回避型愛着」の傾向が強く、人との関係性において、近づきたいのに、近づかれると怖いというジレンマを抱えて生きてきました。
今回のブログでは、そんな私自身の体験をもとに、恐れ回避型の「自由を求める行動」とその心理について解説していきます。
心理① 一人でいたい。でも、本当は…
私にとって「ひとり」は、唯一の安全地帯でした。
誰にも気をつかわず、誰にも期待されず、感情を抑える必要もない。
でも、ひとりの時間が続くと、だんだんと「このままずっと一人かもしれない」という孤独が襲ってくる。そんな毎日の繰り返しでした。
それでも人と関わるのが怖くて、誰かを求めながら、同時に距離をとってしまう。
矛盾だらけの自分が、ずっと嫌いでした。
心理② 人に頼ることが怖い
本当は、「助けてほしい」「苦しい」って言いたかった。
でも、幼いころに助けを求めても無駄だと感じる出来事がありました。
ざっくりいうと、年の離れた弟が生まれたことです。それまで独り占めしていた周囲からの愛情や興味を突然奪われ、私が何かを求めても後回しされることが増えていきました。
「お姉ちゃんなんだから」と自立を求められるようになり、それ以来、自分一人で頑張らないといけない、と決めてしまったんです。
だって、そうしないと私の居場所がなかったから。
心理③ 気持ちを伝えるくらいなら、離れたい
恋人との関係でうまくいかないとき、話し合うことができませんでした。
「何が嫌なの？」って聞かれても、うまく言葉にできなくて、ただ黙って距離を取ってしまう。
だんだん会わなくなって、連絡が来てもスルーしてしまう。
気づいたらフェードアウト…そんなパターンばかりでした。
振り返ってみると、相手を傷つける行動ばかりとっていましたが、当時は言葉にするくらいなら、ひとりで我慢したほうがマシだと思っていたんです。
心理④ コントロールされるのが怖い
「この人のために、ちゃんとしなきゃ」
「期待に応えなきゃ、嫌われる」
そんな思いが強くなると、私は「いい人」になりすぎて疲れ果ててしまう。
恋愛でも、職場でもそうでした。
周囲からの期待された自分を演じて、本当の自分はないもののように扱いました。
でも、そんな無理なやり方は長くは続きません。次第に「相手に振り回されている」ように感じて、勝手にプレッシャーを抱え込み、突然ぷつんと糸が切れたように離れてしまう。
でも、相手からすれば何が起きたのか、さっぱり分からないんですよね。
心理⑤ 心の距離感を大事にしたい
“近づきたい”気持ちはあるんです。
でも、相手から自分の予想を超える踏み込みを感じると「しんどい…」と感じてしまう。
一緒にいても、どこかに「逃げ道」を作っておきたかった。
それが“自由”という名の、心の壁だったのかもしれません。
心理⑥ 弱さを見せること＝ダメな人間
私は長年、「感情を見せること＝負け」だと思っていました。
泣いたらダメ、甘えたらダメ、怒ってもダメ。
周りから求められるような完璧な人間を求めてきました。
弱さを見せた瞬間、相手に見限られる気がしていたんです。
だから私はいつも、「大丈夫なふり」をしていました。
ひどいことを言われても「どうってことない」
仲間外れにされても「私は一人で生きていける」
そうやって、自分の心に嘘をついて生きることが、私にとっての正解でした。
心理⑦ 相手に期待されるのが苦しい
「優しいね」
「しっかりしてるよね」
そんな風に言われると、嬉しい反面、「そう振る舞い続けなきゃいけない」プレッシャーを感じました。
そうして自分を押し殺してでも相手の期待に応えようとして、やがて疲れて逃げてしまう。
今思えば、誰かに寄りかかるよりも、寄りかかられるほうがずっと怖かったのかもしれません。
自由が欲しかったんじゃない。安心できる場所が欲しかっただけ
自分の恐れ回避型愛着スタイルと向き合って、ようやく気づきました。
私が求めていたのは「自由」ではなく、
「ありのままの私を受け入れてもらえる安心感」だったのだと。
本音を出しても壊れない関係、
感情を見せても引かれない関係。
そんな居場所を、ずっと探していたんです。
私は現在、心理カウンセラーとして活動していますが、ここに至るまでに長い時間がかかりました。
そして愛着障害の克服には、“何かを変えること”よりも、まず「気づくこと・見つめること」がとても大切だったと感じています。
これまでの努力してきた私に気付き、認めてあげる。
私は、愛着障害の克服を通して
誰かから認めてもらうことを求めていたのではなく、
本当は「自分で自分のことを認めてあげたかったんだ」と気づくことができました。
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